滅菌について
オートクレーブ
- 121℃・20分間・15psig(103.4kPa)のオートクレーブを推奨いたします。
- 汚染物質の焼き付きを防止するため、オートクレーブ前には蒸留水でしっかりと洗浄してください。常温では影響がない化学薬品でも、オートクレーブの温度下では損傷を引き起こす可能性もございます。
- フッ素樹脂製品以外は洗浄剤・湿潤溶液を含んだ状態でオートクレーブにかけないでください。
- ガラス製品と比較して、プラスチック製品および内容物が滅菌温度に達するまでには時間を要します。
オートクレーブ - ご注意
- オ-トクレ-ブは蓋を完全に取り外して行ってください。容器内に空気の出入口がない場合、圧力差で容器が破損する可能性があります。
- 活栓付の容器をオートクレーブにかける際は、必ず中身を空にして活栓を取り外してから行ってください。培地や他の液体はフィルターで滅菌してから容器に直接移して下さい。
- カタログ内各製品仕様表のオートクレーブ滅菌可否はあくまでも対象樹脂の特性となります。対象樹脂以外の材質の部品が付属している場合もございますのでご留意ください。
- オ-トクレ-ブ後はゆっくりと気圧がもどるサイクルをおすすめします。
- 洗浄には中性洗剤を使用し、水でよくすすいでください。
- 試験管やチュ-ブの入ったチュ-ブラックは平らな部分においてオ-トクレ-ブをかけてください。
- 物を上に載せたり、積み重ねた状態でオートクレーブをかけた場合、負担がかかり変形や割れの原因になる場合があります。
オートクレーブ - 材質ごとの特徴
- ポリプロピレン(PP)・ポリメチルペンテン(PMP)・ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)は、121℃・15psig(103.4kPa)の反復したオートクレーブが可能です。確実に滅菌するためには15分以上のオートクレーブを行ってください。
- ポリカーボネート(PC)他の材質と比較して早く劣化します。沈殿管・沈殿瓶の遠心作業性能に影響します。真空用途に使用する製品はオートクレーブに掛けないでください。洗浄剤が残っている場合、変色する可能性があります。アルカリ性洗浄剤は使用しないでください。
- ポリサルフォン(PSF)反復したオートクレーブによって劣化が進行します。遠心作業性能に影響します。
- 高密度ポリエチレン(HDPE)・低密度ポリエチレン(LDPE)・ポリスチレン(PS)はオートクレーブにかけられません。
ガス滅菌
- エチレンオキシド・ホルムアルデヒドによる滅菌が可能です。
- 蓋を完全に取り外して行ってください。
- 滅菌後はガス抜きを行ってから使用してください。
殺菌剤
- 第4級アンモニウム化合物・ヨードホルム・ホルマリン・ベンザルコニウムクロリド等による滅菌が可能です。
- ポリスチレン(PS)・ポリカーボネート(PC)のように耐性が低いプラスチックに長期間使用した場合、表面にヒビが入る可能性があります。
乾熱滅菌
- ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)・ポリサルフォン(PSF)・ポリメチルペンテン(PMP)にのみ乾熱滅菌を推奨します。(下図参照)
材質コード | 材質名称 | 温度 | 時間 |
PFA | ポリテトラフルオロエチレン | 170℃ | 60分 |
PMP(TPX)* | ポリメチルペンテン* | 170℃ | 60分 |
PSF | ポリサルフォン | 160℃ | 120分 |
*:空の状態で積み重ねずに行ってください。
マイクロ波
- 一般的にプラスチックはマイクロ波の透過性があり、特にポリメチルペンテン(PMP)・ポリサルフォン(PSF)は透過性が高いプラスチックです。
- ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)で侵食性の高い薬品を加熱する必要がある場合は、適切な排気・換気が必要となります。
- 蓋を完全に取り外して行ってください。
製品特性
関連情報